鎖錠の楼閣

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    【神戯】041:神戯に到る〈其ノ捌〉【オリジナル小説】

    ■タイトル
    神戯

    ■あらすじ
    「最後の遊戯を始めよう」――世界を滅却した絶対神、〈禍神〉である四人の少年少女が始めたのは、最後の一人になるまで殺し合う遊戯――【神戯】。《神災》に因って世界人口が百分の一にまで衰退した百年後の世界を舞台に紡がれる悪夢の遊戯録。その全容が今、紐解かれる――

    ▼この作品は【鎖錠の楼閣】、【小説家になろう】(http://ncode.syosetu.com/n0899k/)、【ハーメルン】(https://novel.syosetu.org/94282/)、【風雅の戯賊領】(http://huuganogizoku.web.fc2.com/)、【カクヨム】(https://kakuyomu.jp/works/1177354054881697929)の五ヶ所で多重投稿されております。

    ■キーワード
    R15 残酷な描写あり オリジナル戦記 異能力バトル 冒険 群像劇 狂気 殺し合い/デスゲーム 架空戦記 戦争 外道 超能力 異世界 ダーク 遊戯 バトル エンターテイメント

    ■第41話

    041:神戯に到る〈其ノ捌〉


    【大聖堂】は崩壊――寸前にまで追い込まれながらも、完全に崩落する事は無かった。
     破壊されたのは【大聖堂】の前面――“顔”と言うべき部分だけであって、奥に位置する部屋は破壊を免れ、廃墟同然の様相を呈してはいるが、運用に支障を来たすまでには到らなかった。
     とは言え、前面に位置していた党首補佐専用執務室は崩壊し、近づく事すら出来ない有様を呈している。現在、白風は執務室ではなく、【大聖堂】の奥まった場所に在る予備の会議室の一席に腰掛けていた。
     会議室は【大聖堂】を使用する党員の部屋より数段広めに設計された部屋で、巨大な円卓が中央に据えられ、約三十もの椅子が周囲を囲んでいる。天井が高く、灯りが煌々と照り、清潔に保たれた部屋は居心地が良い。絨毯は白地に青の模様が刺繍された代物で、〈救世人党〉らしい彩りを加えている。上座には大きな絵画――戦争の調停者として君臨した女神を描いた抽象画が飾られている。今まで意識して見た事は無かった白風だったが、能く能く考えてみると、あの絵画の女神は殯なのか……? と邪推してしまう。
     現在会議室には白風の他に三名の女が佇んでいた。一人は〈救世人党〉党首である神無。一人は〈救世人党〉が抱える禁忌の象徴である〈禍神〉殯。更にもう一名は、白風でも今まで数回しか顔を見合わせた事が無い人物だった。
    「国の象徴が酷い有様だな、殯。これでは〈救世人党〉の面子が保てんだろ。今後、どういった処置を取るのか聞かせて貰おうか?」
     会議室の上座に座す女は、高慢な態度で下座に座す殯を睨み据える。
     艶やかな朱色の礼服を身に纏った、三十代に映る女性である。黒髪は肩に乗る程度に切り揃えられ、頭頂に紅色の軍帽が載せられている。楕円形の眼鏡の奥の黒瞳は常に細められ、常時睨みつけているようなキツめの瞳をしている。
     元軍人らしき空気を纏う女は、〈禍神〉である殯を相手にしても動じる事は無い。況してや〈救世人党〉党首補佐たる白風や、党首の神無に対してもその姿勢を崩す事は無い。現に白風が彼女と会談をする際、一度として敬意を払われた事は無かった。
     名を真滅(マホロ)と言い、〈人類復興財団〉最高幹部である〈五聖天(ごせいてん)〉の一人であり、〈救世人党〉の後援者でもある。そういう人物だからこそ〈救世人党〉内で彼女に逆らえる者など一人として存在しない。
    「どういう処置も何も、こういう事の一切は神無に任せてあるんだもの、あたしは知らないよ~。国の行く末を案じる役は、あっち♪」
     真滅の眼光も何のその、殯は軽薄な態度で〈救世人党〉の党首を指差す。真滅は冷たい眼差しで神無に水を向ける。
    「では聞かせて貰おうか、党首殿。今後の【中立国】の方針を」
    「――まず、【大聖堂】の改築を急がせます。【中立国】の象徴を穢されたままにはしておけないので。更に首都侵略戦を想定し、四大都市に防衛網を展開、〈僧兵団〉に最大限の警戒に当たらせるつもりです」
     神無は滑らかな声調で言葉を紡いでいく。白風はその答を聞き、流石だな、と感心しながら耳を傾けていた。
     ――が、真滅は「ふん、」と鼻を鳴らし、尊大に腕を組む。豊満な胸が非常に鬱陶しそうだった。
    「対応が後手に回っているぞ。それでは四大都市も何れ陥落するだろう」
    「――他国へ火種を振り撒けと仰られるのですか? 真滅様」
     諫めるように神無が眉根を顰める。真滅は間を置かずに「それも止むを得んだろう」と切り返す。
    「ですが、此度の件の首謀者が割り出せない以上、他国への干渉は出来る限り忌避すべき。――そうではありませんか?」
     ――そう、事件は今、やっと収束を見せ始めた。時刻は午後四時を回った頃……まだ、あの襲撃事件から半日も経過していないのに、【大聖堂】内で急遽会談が設けられたのは、つまるところ偶然でしかなかった。
    【大聖堂】に襲撃が仕掛けられた時、真滅は【大聖堂】“正門通り”でお偉方と会談を設けていた。その後、襲撃は収束したと真滅自身が判断し、こうして近衛兵を数名連れて、【大聖堂】へ乗り込んで来たのだ。
     お陰で早い段階で会談を設けられた訳だが、幸先が良いと言えば良いのか……白風は複雑な心境で真滅を見やる。白風にしてみれば、これも何か仕組まれた策謀の一部に思えてならないのだ。故に、真滅がこうして会談を開くのも、誰かの策謀が働いているような気がしてならない。
     そんな意を上塗りした視線を礼服の麗人へ向けていると、真滅は冷厳な眼差しで神無を見返し、更に言を募らせる。
    「確かに今回の襲撃行為には種々な組織が入り乱れていたようだな。だが、その一つは明確だ。――【燕帝國】。恐らくはその軍部が関与していると私は見ている。【大聖堂】をここまで破砕できる兵装を持ち得る組織は、そこ以外に考えられんからな」
     真滅の意見には、白風も頷かざるを得ない。
    【燕帝國】の先端技術は、現代より数世紀先の代物だと言われている。且つ【燕帝國】は非常に閉鎖的な国家で、外部にそういった先端技術を漏らさない事で有名だ。
     その一つが殯の持つ武装、〈水弾銃〉――正式名称〈空気膜水弾式銃〉――圧縮された水を、空気の膜で覆って弾丸の形に固定し、更に空気の力で射出する、言い換えれば空気銃と水鉄砲を組み合わせた代物。
     仕組みは理解できても、そのメカニズムは謎に包まれている。分解する事が出来ず、一度解体すると二度と復元が出来なくなる観点から、解析が非常に遅れているのだ。使うだけなら何の問題も無いため、殯は遠慮無く使っている。恐らくその機構が解明されれば世界は大きく変わるだろうと、〈救世人党〉の研究班は大言を口にしているが、確かにそうだろうと白風も感じている。御伽噺で語られるような兵器なのだから、そう思ってしまっても仕方ない事だ、と。
     では何故、そのような兵器を〈救世人党〉が保有しているのかと言えば、過去に――それも白風が産まれる前、頻発する国家同士の戦の折、偶然にも諜報機関がその現物を手に入れたらしい。現物が多くなかった上、研究のために使われたり、不慮の事故で失われたりした結果、現在、殯が所有する三挺の〈水弾銃〉しか残らなかった。
     今回の襲撃事件で使われた砲撃……それも、砲台のような巨大な装置も無く、恐らくは人が持てる程度の装置からの砲撃は、確かに【燕帝國】でしか製造できないような代物だとは容易に想像が付く。
     その事実を鑑みれば、今回の襲撃に関与した人間は【燕帝國】出身……否、【燕帝國】軍部に属する者だと推測するのも無理な話ではない。真滅はその点を示唆しているのだろう。
    「ですが、それは確定情報ではありません。推論だけで国に圧力を掛けるなど、愚の骨頂だと思いますけれど」
     応じる神無が推論を少なからず拭えない心境に有るのは、白風にも分かった。
    【燕帝國】が首都侵略戦を仕掛けてきた――そう思うのは無理からぬ事だと分かるが、そう断ずる事は出来ない。何故か。――【大聖堂】を半壊に留め、国家の主たる神無を一度として狙わなかったからだ。
     ならば、この攻撃は何のために行われたのか――。内情を知る白風には、それを断じる事が出来た。
     これは――【神戯】だ。世界を覆い尽くす混沌が今、渦を巻き始めたのだ。
     視線をちら、と事の元凶へ向ける。真っ赤に穢された純白のドレスを脱ぎ去り、今は黒のスーツ姿で決めている。こうして見ると、この場に似つかわしい姿だな、と思うのだが、その所作が全てを台無しにしている。もう少し礼儀作法を叩き込むべきだった、と白風は悔やむ。
     ――彼女を狙っての攻撃だとする考えが、白風の中で纏まっている。――否、恐らくはこの場に座する全員が同じ意見を持ち合わせているだろう。敢えてそれを口にしないだけで、考えている事は同じ筈だ。
     襲撃した賊の一つが【燕帝國】だと言うだけで、賊が入り乱れた今回の件には、更に別の組織が動いている可能性は充分に有り得る。その内一つは、白風も実際に対峙した。
     ――〈牙〉を筆頭に動く、〈神災対策局〉。彼らも殯を狙って【大聖堂】へと詰めかけた賊の一つだと、白風は認識している。全ては〈救世人党〉に牙を剥いた、愚かなる賊に過ぎない。
     そう判っているのならば反撃の狼煙を上げよ、と真滅は言いたいのだろう。だが、それは世論を刺激する。“中立”の立場を守っていた〈救世人党〉が突如として指向的な戦意を向ける訳にはいかない。例えそれを正当化するだけの出来事が起こったとしても、――だ。
     真滅はそれを理解した上で発言したのだろう。神無の反駁に不服そうに鼻を鳴らす。
    「そんな甘言を吐かしているから、この様な事態に陥ったのではないか? ――党首殿。貴殿の言いたい事は解らんでもない。だがな、これは国家の威信に係わる問題だ、ここで二の足を踏むのは如何なものだろう」
    「私怨に走るのは愚の骨頂だと申した筈ですが、真滅様。【大聖堂】を襲撃されたのは遺憾も甚だしい事ですが、今こそ国家の踏ん張りどころかと思います。今、我が国は、力を試されているのです」
     両者の間には溝が有る。今後の方針を決める大事な会議だ、白風も真剣に耳を傾け、手許に有る書類に目を通す。
    (……国を建て直すにしても、賊を誅するにしても、どちらにしろ何もかもが不足している現状で、話し合いをして何の益が出ると言うのだ。全ては、行動せねば何も変わらない事は、皆、承知の筈ではないか)
     そう思わずにいられない。……まぁ、その方針を決めるのが今、行われている会議の議題なのだが……真滅はここぞとばかりに他国に攻め入ろうとする根っからの戦争屋気質を隠そうともしないために、どうしても〈救世人党〉の教義を体現している神無とは衝突を避けられないのである。
    「ねぇねぇ、ンなどーでもいい話し合いは良いからさ、あたし、そろそろ退席しても良いかにゃ?」
     この場に於いても空気を読む事など皆無の殯が、挙手しながら口を挟む。勿論真滅が良い顔をする訳が無く、苛立ちの混ざった顔で殯を睨み据える。
    「この状況下でどこに行くと言うのだ? 国家の危機に、貴様は何も感じぬと言うのか?」
    「“この状況下だからこそ”、だよ。ホロちゃん、あたしはこれから大事な用が有るんだ。邪魔するなら――あんたとて容赦はしないよ?」
     冷え切った眼差しで真滅を捉える殯。真滅はその視線をあからさまな侮蔑で返し、「良いだろう」と即答する。
    「〈禍神〉である貴様がこれからする事など知れている。邪魔立てするつもりは無いが、一つ、言わせて貰おう。――これ以上混沌を呼び起こすようなら、“我々とて容赦はせんぞ?”」
    「にゃっひゃっひゃっひゃっ! そりゃー愉しみだ♪ ゲームはやっぱり大人数で愉しむべきだからねぇ? ――じゃ、お暇するよ。これから明日の準備しなくちゃ。――シロちゃん、お出で?」
    「は? ――私ですか?」
     突然話を振られ、思わず思考が硬直してしまう白風だったが、すぐに会議室を後にしようとする殯の許へと駆け寄る。
    「――白風君」
     会議室の重厚な扉の前で、後ろから声を掛けられる。振り返ると真滅が白風を睨み据え、短く言葉を発する。
    「……奴には気を許すなよ」
    「……ご忠告、確かに承りました」
     扉を閉める。――真滅も気づいている。殯の危険性に。
     その事実だけで、少し胸のしこりが取れたような気がする白風。仲間がいる……そんな気持ちにしてくれた。〈救世人党〉には殯の存在を知る者として神無もいるが、彼女は完全に殯側の人間だ。何を言っても釘を刺すだけで、味方をしてくれる事は一度としてなかった。
     真滅の存在は大きい。彼女は世界最高機関である〈人類復興財団〉の最高幹部……彼女の力添えが在れば、〈禍神〉を捉える事は疎か、殺める事だって不可能では……と言うのは流石に考えが甘過ぎかも知れないが、心強い事に変わり無い。今後、もっと親交を深める必要が在りそうだ、と白風は打算を考えつつ、殯の後を追った。
    「殯様、良いのですか? 大事な会議なのでは……」
    「ひゃはっ、あの会議が大事? シロちゃん、それ、態と言ってるんだよね? あんな益にもならない話し合いに何年も付き合って、まだ気づかない? ――話し合いで問題が解決する位なら、世界に戦争なんざ起こる筈が無いんだよ」
     確かにそれはそうだが……と白風は思うが、口にはしなかった。
     戦争の原因は、人同士が何かを求める、その意志が起こしているのだと白風は思っている。それは時に自由であり、領土であり、物だったりする。何かを求めた瞬間、人は相手からそれを貰いたくなる……言い方が甘いな、相手からそれを“奪いたくなる”のは、必然の行為と言える。
     人間が自分のエゴを貫く限り、戦は止まない。今は世界に戦争は無くなったが、それは単に力を蓄えているだけ……少しでも天秤が傾けば、簡単に世界の均衡は狂う。戦争など、起こそうと思えば際限無く起こせる……戦争屋にしてみれば、そんな事は“児戯”に過ぎないだろう。
     ……そう、戦争を遊戯と考える辺り、殯と真滅は通じているだろう。そう、白風は感じていた。真滅は根っからの戦争屋……彼女は、世界を混沌にするなと主張しながら、自分の方針は戦争を勃こす事に在るとアンビヴァレンスを抱えている。
    「それよりさ、シロちゃん。――確認は取ったの?」
     殯が振り返りながら微笑を浮かべたのを見て、彼女が話を切り替えた事を察する白風。頷き、現状を素早く報告する。
    「〈狗隠〉二名を確認に向かわせたところ、目標を確認。裏づけも取りました。そこは現在、誰も居住していない民家と断定。更に報告によれば、ここ数日の間に、何人かの人間が出入りしていた事が判っています」
    「――ビンゴ、って訳だ。……まさか、内部告発が有るとは、あたしも予想外だったけど……でもまぁ、罠って可能性は捨てきれないね。――〈狗隠〉は全員撤収、〈僧兵団〉を小隊規模で突入させてチョーダイ」
    「御言のままに」
     胸に手を添えてお辞儀をする白風だったが、腑に落ちない感じを抱えたまま作戦を始める訳にはいかないと思い、顔を上げると質疑の声を上げた。
    「併し殯様。本当にここが、賊の前線基地だとお思いなのですか?」
    「ふにゅ?」殯が可愛く小首を傾げる。白風にすれば鬱陶しいだけの挙措だったが。「どゆ事?」
    「内部告発にしろ、あまりに手段が稚拙過ぎます。私に書簡を寄越す発想は悪くないのですが、ならばどうして彼らは投降しなかったのでしょうか。内部告発したのならば、今の組織に戻るのは危険極まりない行為です。まるで、自殺志願ではないですか」
     賊の行為が理解不能と感じたのは、まさにその点だった。内部告発をして、組織より逃げ出したのなら話は解るが、〈狗隠〉の齎した情報に因れば、白風に書簡を渡した張本人である隻腕の女は、その隠れ家とでも称すべき前線基地へ舞い戻ったと言う。不可解過ぎる行動を鑑みるに、これは罠以外に考えられなかった。
    「それも、襲撃する時間さえ指定してきている……ここまで来ると、最早疑う余地は有りません。再考為さって下さい、殯様」
     前線基地の居場所を曝すだけでなく、その基地を襲撃する時間の指定……ここまでくると愚の骨頂だ。それ以外の時間に襲撃されたら問題でも有るのか? そう勘繰らせる。逆に考えて、その時間に襲うのが組織にとって大打撃だ、と言う事も考えられるが……白風はどうしても書簡の内容を鵜呑みに出来なかった。
     賊は内部告発に見せかけて、更に〈救世人党〉の僧兵の人数を削ろうと考えているのではないか……それ以外に、こんな真似をする理由を考えつかない。
    「だぁから“面白い”んじゃないか、シ~ロちゃんっ♪」
     殯は会心の笑みを顔面に塗す。白風が嫌悪を覚える顔になった、それは即ち――確実に“えげつない事”を考えている証。
    「……面白い?」
    「そう♪ 何が出るかお楽しみのパンドラの箱なんだよ、これは。蛇が出るか鬼が出るか、或いは魔王が出てくるか……それは、開けてみてのお楽しみ♪ まぁ確実に言える事は、最後まで待っても希望が出てくる可能性は皆無だって事だけだね」
    「――巫山戯るな!!」と思わず怒鳴りそうになったが、白風は怒りを顔に刷くだけで、口にはしなかった。
     どこまで行っても殯の考えは変わらない。生きている限り、殯がする事柄全てが遊戯なのだろう。彼女の本質を既に把捉している白風は、もう彼女に怒りをぶつける事は無い。その一切が無駄だと気づいているからだ。
     通廊を歩く彼女を追い、ふと白風は中庭に視線を落とした。――惨劇の場となった中庭には今、青いシートが掛けられている。人目に触れても、もう驚く者はいまい。それだけの被害者が出た事件と相成ったのだから。
    (……もう、午餐会を開く事は有るまい。そんな穏やかな時間は、疾うに過ぎ去ってしまったのだから――――)

     やがて日が沈む。【神戯】の初日が幕を下ろし、――賊の掃討劇が始まるのだ。
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