鎖錠の楼閣

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    【艦娘といっしょ!】第21話 香取といっしょ!【艦これ二次小説】

    ■タイトル
    艦娘といっしょ!

    ■あらすじ
    ちょっと頭のおかしい提督と艦娘達の日常生活を切り抜いた短編集です。

    ▼この作品はブログ【鎖錠の楼閣】、二次創作小説投稿サイト【ハーメルン】(https://novel.syosetu.org/68881/)、イラスト投稿サイト【pixiv】(http://www.pixiv.net/series.php?id=627932)の三ヶ所で多重投稿されております。

    ▼イラストは断さん作になります。

    ■キーワード
    艦これ コメディ 短編集

    ■第21話

    第21話 香取といっしょ!


    「今日は私の同僚が来る予定だから」

     檻夜提督の一言に、執務室で彼の手伝いをしていた鹿島が「お客様ですか?」と書類を戸棚にしまい込みながら振り返る。
    「朝宮提督と言ってね、まぁ古い友達だよ」執務を続けながら応じる提督。「今日は香取さんと一緒に来るらしいから、鹿島ちゃんに秘書艦をやって貰おうと思ってね」
    「わぁ、香取姉が来るんですか!」手を叩いて微笑む鹿島。「楽しみだなぁ……あ、じゃあ今の内にお茶菓子の準備してきますね!」
    「ぉお、ありがちょろ~」顔を上げて笑む提督。「たぶんもう来る頃だと思うんだけど……」
     提督が扉に目をやり、鹿島が扉を開けようとしたその時、コンコン、と小さくノックの音が執務室に響いた。
    「檻夜さん、私です。朝宮です」
    「お、来た来た」落ち着いた男声に応じるように、檻夜が立ち上がる。「鹿島ちゃん、開けてあげて」
    「あ、はい」扉をゆっくり開けると、そこには――
    「あら、鹿島じゃない。久し振りね」
     ゆったりとした笑みを浮かべた香取が視界に飛び込んでくるも、鹿島はすぐに返事が出来なかった。
     香取は座った姿勢で鹿島を見上げている。その座っている部分には、白い服装の男。
     朝宮提督が、四つん這いになって香取に座られていた。
    「香取姉!? こ、これはいったいどういう……!?」
     泡を噴いて倒れかねない程に狼狽する鹿島に向かって、香取は微笑を浮かべて「あら、ごめんなさい」と手に持った短めの鞭で朝宮の尻を叩く。「ほら、早く部屋に入りなさい。指導が足りないのかしら?」
    「香取さんが話をしたかったのではないかと思ってね、椅子になっていたのですが、私の躾もまだまだのようです。今後はもっと厳しく躾けてくださいね」
     恍惚とした表情で、四つん這いのまま部屋に入ってくる朝宮。その様子を震えながら見ている事しか出来ない鹿島。
    「久し振りですね、檻夜さん。噂は聞いてますよ? 先日の作戦で、グラーフ・ツェッペリンのお迎えに成功したとか」四つん這いで、香取を背に乗せたまま、檻夜を見上げて微笑む朝宮。「前々回の作戦で病んでた話を聞いて、心配していましたから」
    「それなー、本当に良かったよ~」朝宮を指差して頷く檻夜。「半分諦めてたからさぁ、お迎えできた時は本当に跳ね喜んでたよまじで」
    「檻夜さんがもっと病む展開も楽しみだったんですが」「張り倒すぞ」
     檻夜と朝宮は互いに笑い合っている、とだけ言えばとても健全且つ微笑ましい様子なのだが、その間ずっと朝宮は香取の椅子になっているし、香取は時折思い出したように鞭で彼の尻を叩いている。
    「か……香取姉……? それ、どういう状態……なの……?」
     姉の変貌っぷりに言葉を失っていた鹿島だが、やっと正常な思考を取り戻したのか、震える指で朝宮を指差す。
     香取は「これね……提督のせいなのよ……」と、色っぽく溜息を交えながら呟いた。
    「私は、練習巡洋艦として、艦娘を指導する役目で配備されたのに、提督が自分を指導して欲しい、躾けて欲しいと土下座までされて……」ちらり、と朝宮を見下ろす香取の瞳は、どこか熱に浮かされているように見えた。「今、私が提督を調教してるように見えるかも知れないけど、逆なの。提督を調教するように、調教されてしまったのよ……」
    「そ、そう……なん、だ……」最早返答すらままならない鹿島。
    「朝宮さんはちょっと変わった提督だからね~」苦笑を浮かべて手を振る檻夜。「艦娘の練度を上げず、作戦にも参加せず、ただ艦娘を愛でるだけ、って方針で提督をやってる、生粋の変人だから」
    「檻夜さんこそ、自身の感性で選んだ艦娘だけ練度を上げ、後は鎮守府にすら置かない、少数精鋭と言う名の楽園を築き上げていると、提督達の間では専らの噂ですよ」ニッコリと朗らかな笑みを浮かべて応じる朝宮。
    「まじかよ! 私そんな風に見られてるの!? 心外だなぁ……間違ってないけど」
    「間違ってないんですか!? そこは否定してくださいよ!?」思わず素っ頓狂な声を張り上げる鹿島。
    「それだけ愛が深いって裏返しですよ、鹿島さん」四つん這いのままニコッと微笑む朝宮。
    「勝手によその艦娘に話しかけないでください」パシィンッ、と軽やかな音と共に鞭が朝宮の尻を捉える。「それとも、もっと痛くして欲しいですか?」
    「そうですね、もう少し上の痛みを私に刻み付けてください。貴女の想いを私に刻み込むように」恍惚とした表情で頷く朝宮。
    「分かりました……後でたっぷり指導してあげますね……」同じく恍惚とした表情で朝宮の顎を撫でる香取。
    「提督さぁーん! 怖いです! 朝宮さんもそうですけど、香取姉ももう別人のようで怖いんです!!」泣きながら檻夜に縋りつく鹿島。
    「ぁあー、ごめん朝宮さん。どうやら鹿島ちゃんには刺激が強過ぎたみたいだ。また今度一緒に食事でもしようよ。焼き鳥とか」鹿島の頭を撫でながら苦笑を浮かべる檻夜。
    「いいですね。その時を楽しみにして、今日はこれで退散します」華やかな微笑を浮かべて、体の向きを変える朝宮。「焼き鳥は勿論檻夜さんの奢りですよね?」
    「勿論朝宮さんの奢りに決まってるじゃないか」ニッコリ笑顔の檻夜。
    「有り難う御座います、まさか店の予約も取ってくれるなんて、流石檻夜さんですね」四つん這いのまま部屋を出て行く朝宮。
    「聞いてねえな!? 私は奢らないし店の予約もしないからな!? 聞いて!? 聞けェェェェッッ!!」
     ばたん、と扉が閉まって執務室に静寂が訪れた。
    「……提督さんも、あんな風に調教されたいんですか……?」
     涙目且つ上目遣いで尋ねてくる鹿島に、檻夜は仏のような顔で、小さく首を横に振るのだった。
    【後書】
     と言う訳で友達提督の一人、朝宮提督と、その嫁艦の香取さんのお話でした。
     ……念のため綴っておきますが、本人の許可は得てあります。そしてこの物語は私が面白いと感じたので綴った物語です。つまりそういう事だ(キリリッ)。
     香取さんは二次創作でしか知らないキャラだったんですが、いざお迎えしてみると印象が違い過ぎてビックリした艦娘ですな! やはり己の目こそ信じるに値すると再認識したよね!
     と言う訳でここからちょこっとだけ友達提督回が続きます。檻夜提督も大概だけど、友達提督も大概ですからね! お楽しみに!
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    Comments

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    2016-11-30 20:45 
    日逆孝介 No.456
    本当に素敵な提督がいるもんだ……って本人じゃねーか!w
    読み返して頂いて嬉しいですおー!。゚(゚^ω^゚)゚。 有り難う有り難う!
    2016-11-30 20:22 
    朝宮提督 No.455
    とても素敵な提督が居るんだなって思いました。
    読み返してもやはり良いものは良いね!
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